<島>に戦争が来た、読了。

なんとも濃密で、不思議で、しかも心地よい読書体験のひとときであった。
加藤幸子著、<島>に戦争が来た。という本なのだ。
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終戦間近のある南の島が舞台なのだが、沖縄好きなわしとしてはどこの島だろ?と思いつつ読んでいたら、どうも、沖縄の島ではない。
作者の丹念は筆は、南洋の島でありつつもイメージに流すことなくきちんと特定した場所を描いている。ときおり出てくる島の歴史から、八丈島かなあ~と推察したら、文末の参考文献に「わたしたちの八丈島」 などがあげられていた。
この作者はそうした資料を読み込みつつ、しっかりと文中に<島>の存在を描いておられる。
さて、この小説の印象は抑制のきいた文章で、しかし、とてもメルヘンで幻想的でシリアスな世界が広がっていく。読み終えたあと、わしは思わず、ふわーとため息をついたほどだ。
じゃが、最後にとんでもない驚きが待っていた。
するすると読みやすい文章、闇に光るキノコ、少女の恋、終戦、現代の女性カメラマン。こうしたキャストをしなかやにストーリーテリングしちゃった作者は・・・、本書の初出時になんと74歳!
すかっと青空が広がる素敵なカバー絵を見つつ、あらためて、わしは深く、ため息をつくのだった。

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