「キケン」、読了。

今のところ、わしがたいそう気に入っている作家・有川浩の本である。
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「ほどほどの偏差値で入学できる(*本書より)」、城南電気工科大学という思いっきり理系の大学が舞台なのだ。そこの文化系クラブ「機械制御研究部」こと略してキケンの連中が主人公である。
6つの連作ストーリーが、うんまあ、学生時代の青春を描いていくのだが、途中でちょっとテンポがスローになって、どうするのかな?と思っていたら、最後に泣かされました。
ページを開いて、わしは主人公といっしょにしばし呆然としつつ、ぐわあと胸にこみ上げるものがありましたよ。
相変わらず、この作者はやるなあ。
「クジラの彼」に出てくる海上自衛隊・潜水艦乗りの「彼」に見られるとおり、徹底的に取材してなおかつ、面白くそして心に響くよう仕上げてしまう。その手法で、今回はどこかの理系大学のバカヤローな連中(*ホメてます)に取材し、彼らのかけがえのないひと時の極上のエッセンスをすくい取り、そこから「キケン」というお話をつくちゃったんだろうな。
作家としてのぐんぐん成長していくんだろうなという、38歳、いわゆる「若書き」なところもたくさんあって、それが魅力にもなっている。これから、どんな嘘八百(*ホメてます)を紡ぎ出していくのか。とても楽しみなひとで、今年、読んだ本の中でも記憶に残る一冊なのだ。

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